
昨年、念願のアントニ・ガウディの設計した建築群訪れた事はこのBLOGでも書きましたが、念願が叶った嬉しさや感動と裏腹に、実は残念に感じた事もありました。
今回のBLOGはその残念だったお話し。
アントニ・ガウディの創造する造形は、構造力学的な裏付けにより生み出されている事は広く知られています。
実際、ガウディはフニクラと呼ばれる紐に錘を下げてできる曲線をモデル化して設計するなど、独特な構造の解析方法に着目しそれを拠り所として特徴的なフォルムを持つ建築を設計しています。
つまり、デザインだけではなく構造的にも優れている建築…と認識していたのですが、実は違うようなのです。もしガウディの設計した建築を日本に建てたとすると、日本では頻繁に起こっている中規模な地震でもガラガラと崩れ落ちてしまう…というのです。
やっぱりと言えばやっぱりなのですが、実際にその現実を目の当たりにして今さらながらちょっと残念な気分に。
これはどういう事かというと、欧州は日本に比べ圧倒的に地震が少ないという事に起因していて、ガウディの設計した建築に限らず、欧州の各国に古くからある石造り(組積造)の建築は殆どがそうなのです。
建築はその場所その場所で大きく変わってくるという典型的な事例。
分かってはいたのですが、ちょっと残念なお話し。