バルセロナ旅行記4日目。
この日も7:00に起床。9:45フライトのビルバオ行きに乗るために、朝食をとらずにまずはエル・プラット空港まで急ぐ。
エル・プラット空港まではバスで30分くらい。渋滞も無くスムーズに到着。時間が余ったので、空港内を見学。メチャクチャでかい空港。出発便と到着便のお客さんが混在してる。日本では珍しい。

まだ薄暗いエル・プラット空港に到着。

広々とした内部は明るく清潔感で溢れている。
フライト後、1時間くらいでビルバオに到着。ビルバオの空港は建築家サンティアゴ・カルトラバの設計。こじんまりとしているけど、橋梁の設計が主戦場のカルトラバらしい構造美を生かした設計。2000年竣工なので新しいはずなのだけど、古く感じたのはなんでだろう…不思議。

ビルバオ空港。鳥が翼を広げたようなシンメトリーの構成。




空港からタクシーでお目当の「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」に向かう。「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」は、現在日本でも個展が催されている建築家フランク・ゲーリーの設計。ゲーリーを一躍建築家業界のスターに押し上げた建築でもある。

通りから見た「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」。明らかに奇抜な形態だけど、ビルバオの街並みに溶け込んで見えるから不思議。
「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」に到着。この日の天気は曇り。午後からは雨の予報だったので、まずは外観をじっくり観てから内部を見学する事に。

川向いから観た全景。
建築はとても大きくて、周知を一周するだけでも結構大変。メイン玄関のあるエリアから、川沿いの道を通って橋を渡り、川向こうから全景を見る。川沿いはよく整備されていて、散歩やランニングを楽しむ人たちがチラホラ。

チタニウムを纏った外壁は陽射しに依ってその表情を変化させる。この日は曇りだったので重く鈍い色。





納まりを細かく見ると粗い印象もあるが、難易度が高そうなので仕方ない部分もあると判断できる。後年に竣工した同じようなデザインのLAにある「ディズニーコンサートホール」(ゲーリー設計)などを観るともっと精度が高いように思うので、ノウハウを蓄積してスキルアップしていっているのだと思う。
ひととおり外観を観て、とりあえず昼食。朝食も食べていなかったのでお腹ペコペコ。最初から目をつけていた「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」の向かいにあるお寿司屋さん。

お寿司屋さん内部。
スペインは日本食ブームのようで、スーパーでも寿司弁当が買えるほど。でも、だいたい海外の和食やさんは韓国人か中国人の経営で、和食やさんでも本格的な和食は食べられない。この店も日本人はほとんど関与していないようでしたが、味噌汁はまあまあのお味。

スプーンで飲む味噌汁。

マグロ、サーモン、アボガドのサーモン巻き(?)の寿司セット。

店内から見た街の風景。直ぐ左側に「グッゲンハイム・ビルバオ美術館」がある。
腹ごしらえも済んだところでいざ入館。
内部空間も外観に想像する期待を裏切らない造形。設計に携わる者のはしくれとしては、その設計行為の大変さと施工の大変さが容易に想像でるだけに、ただただ頭の下がる思い。凄いエネルギーと情熱が費やされているのだと思う。






設計には航空機を設計するCADソフトが使われているそうですが、だからといって簡単に設計できたわけではないと思うので、その労力を考えるとゾッとします。

雲行きがかなり怪しくなってきたので次の目的地に。次の目的地はこの美術館から徒歩10分くらいのところにある「スビスリ橋」。「スビスリ橋」はビルバオ空港の設計者でもあるカラトラバの設計。

「スビスリ橋」全景。

けっこう人通りも多い。因みに正面に見えツインタワーは日本人建築家 磯崎新の設計。

下から見るとカーブしている事と恐竜の骨のような構造が良く分かる。
そうこうしている内にパラパラと雨が降り出してきたので先を急ぐ。次の目的地は地下鉄…と書くと変な感じですが、ビルバオの地下鉄の駅舎は全て英国の建築家ノーマン・フォスター卿による設計。フォスター卿はサーの称号を持つとても偉い建築家の先生です。

流線形の未来的なフォルムの地下鉄の入り口。こちらも「グッゲンハイム美術館」同様、街並みに溶け込んで見えるので不思議。



外は完全に土砂降り。傘も無い。雨を避けつつ雨宿りできそうなところを探してビルバオの街をウロウロしていると、都合よく鉄道の駅を発見。ここで雨宿りする事に。後で調べたら「アバンド駅」という駅で、ビルバオの最重要駅との事。

「世界の車窓から」に出てきそうな雰囲気のある駅。

ホームから見える街並み。

ホームからの見返し。威張りの効いた彫刻が鎮座していました。

ちょっと雰囲気の違うホーム。天井と壁は木材で仕上げられているのですが、何故かシャープでモダンな印象。
そうこうしているうちに帰りの飛行機の時間に。ヘトヘトになりながら無バルセロナに帰り着いたのでありました。
次はいよいよ最終日、バルセロナ旅行記その7に続きます。