今回のBLOGはお金の話です。
一年ほど前の記事なのですが、非常に興味深い記事を見つけました。ハウスメーカー各社の坪単価が順位表になって公開されていて、各社の坪単価が上がってきているという記事です。
記事によると2014年度のハウスメーカーの坪単価はと順位は下記の通り。
1.三井ホーム → 91.89万円/坪
2.住友林業 → 88.83万円/坪
3.旭化成ホームズ → 84.16万円/坪
4.積水ハウス → 83.88万円/坪
5.大和ハウス → 81.20万円/坪
6.積水化学工業 → 79.42万円/坪
7.パナホーム → 79.30万円/坪
8.ミサワホーム → 81.88万円/坪
9.ヤマダSXL → 66.76万円/坪
平均 → 82.57万円/坪
各社工法も違うし、坪単価の「坪」が法床なのか施工床なのか、また、その算定方法や照明や空調などの設備が入っているか否かも不明なので一概に丸のみするのも危険ですが、イメージ的には大凡間違っていないのだと思います。
それにしても、1位の三井ホームの坪単価が91.89万円とは流石に高いように思います。
因みにウチで設計している住宅の場合、80万円/坪前後(照明・空調・中庭などの一部外構工事含む)というのが平均的な数字なので、5位の大和ハウスクラスという事になりますね。
ところで、ハウスメーカーの利益率ってどれくらいかご存知ですか?僕の知っている限りで言うと、某S社の場合利益率50%という数字があります。これは利益率なので、モデルハウスを作ったり維持したり、テレビコマーシャルを打ったりする費用は別に確保しているので、原価率はいったい…。
因みに、設計と施工が分離しているウチの事務所のような進め方をしている場合、施工を請け負う事になる工務店さんの利益率は15%~25%程度。
更に、それらの工務店は建築家業界的には名前の通っていても、モデルハウスやテレビコマーシャルを打っているわけでないので一般的には無名。つまり、前述のハウスメーカーのようなネームバリューやブランド力はありません。
でも、少なくとも自社の実力で仕事を取って来れる腕に自信がある工務店が殆ど。
対してハウスメーカーの場合、実際に工事をしているのは、自社の実力では仕事が取れない工務店が下請けとして工事している事が殆ど…。
いったい、ハウスメーカーのネームバリューやブランド力って何なんでしょうか…。
でもまあ、世の中には割高な方を喜ぶ方も多いので、そういうビジネスのやり方もあるんでしょうね。
話を元に戻します。
リンク先の記事では、坪単価の高騰はアベノミクスにより持っている人と持っていない人の2極化が進んでいて、ハウスメーカー各社が高額所得者に狙いを定めた結果ではないかと結んでいます。
そして、それは本当の事だと思います…ちょっと怖い話ですね。