
インパクトのある「上海征大ヒマラヤ芸術センター」の外観。
「上海征大ヒマラヤ芸術センター」はホテル、シアター、美術館、ショッピングモールなどが入る巨大なショッピングモールで構成された巨大な複合施設です。
外観はグニャグニャと林立した巨大な柱と、漢字をモチーフとしたダブルスキンの外皮を纏った二つの要素からなる低層階と、ガラスのカーテンウォールで構成された高層階という構成。

グニャグニャの太い柱。

グニャグニャの太い柱の見上げ。表面にそれぞれ形状の違う石材が貼りつけられているのが分かります。

こちらは漢字をモチーフとしたダブルスキンのファサード。

1階は巨大なピロティーになっていて、様々な催し物が行われるオープンスペースとなっています。

グニャグニャの太い柱が重なり合って印象に残る風景を作り出しています。



訪れたのが9時前という時間帯で(たぶんオープンは10時?)照明もついておらず施設自体もひっそりとしていましたが、イベントなどが行われると人で溢れ賑わうのだと思います。建築視察には人がいなくて丁度良かったです。

唯一賑わいをみせていたホテルのホール。皆さん朝食中でした。
「上海征大ヒマラヤ芸術センター」はとにかく巨大な施設で、その全容を視察する事は出来ませんでしたが、「よくわからない」というのが率直な印象。たぶん、磯崎さんが設計するにあたって書き記した膨大な量の文献に目を通すと理解できるのでしょうが(磯崎さんは設計する度に、その建築についての理論を膨大な量の文献にして出版される事でも有名です)、読書が苦手な僕には無理(笑)。

上階に位置するゾーンとゾーンを繋ぐ廊下のようなスペースなのですが、なんだか太古のイメージがあって非常に印象的でした。
でも、日本に帰ってきてあらためて写真を眺めてみると、きっと磯崎さんはグニャグニャの太い柱と漢字をモチーフとしたダブルスキンのファサードというアイコンを使って、大陸の太古の記憶とそこに芽生えた知性を建築の形態によって表現したかったのかな?と勝手に思ったのでありました。