前回のBLOGでDOMOTEXアジアで上海を訪れたことを書きましたが、DOMOTEXだけではなく勿論観光…ではなく建築も沢山観てきました。今回から数回に分けて上海で観てきた建築の事を書いていこうと思います。
■周荘
まずは上海の郊外、車で1時間半ほど西側に離れた場所にある周荘です。
周荘といえばココ!…な、美古橋として知られる「双橋」。アーチの橋(左)とフラットな橋(右)が直角に交わるという珍しい構成。
「周庄は中国第一の水郷と称され、世界文化遺産登録の申請をしている。蘇州の東南、上海との境にある、田園の中の水郷だ。四方を湖に囲まれ、以前往来は大半が船だった。街の中は水路が縦横に走り、元明清時代に築かれた橋が14箇所残っている。中でも双橋と富安橋は有名。双橋は世徳橋と永安橋という異なる二つの橋が縦横に続けて架けられたユニークな形をしている。著明な画家陳逸飛がこの橋を描き、アメリカの石油会社の社長が買い上げ、鄧小平に送ったことで周庄の名は一躍有名になった。富安橋は国内でわずかに現存する楼格式の橋だ。清代の富豪の邸宅沈庁、明代建築の張庁、迷楼等は江南民家の特徴をよく残している。当地の特産として豚足を煮込んだ万三蹄は有名。」
(以上、「蘇州有情」から抜粋)
漕ぎ手のお姉さんにチップを渡すと歌を歌ってくれます。
小舟で石橋を潜ろうとする様子。こういう小さい石橋が無数にあります。
路地もベネチアの路地と良く似ています。
■富豪の邸宅
周荘にいまでも残る富豪の邸宅。
周荘には今でも幾つかの富豪の家が保存されて一般公開されています。間口に対して奥行きの深い長方形の敷地に建つ住宅建築で、沢山の中庭により分節された建築群が一体となった構成。昔の香港映画好きの僕としては、ジャッキーチェンの映画でお馴染みの風景でした。
こんな感じで建物と建物の間に中庭が挿入されています。
僕の設計する建築も中庭のある家が多いので、興味津々の見学となりました。
周荘は900年ほど前に作られたという町で、迷路のように張り巡らされた水路を小舟が行き来するという、まるでベネチアのような町でしたが、状況が似ているだけに、洋の東西の違いが浮き彫りになっていると思いました。
次回からのBLOGでは、上海の現代建築を訪れた様子を紹介していきます。