ネタバレなし(たぶん)。
「ブレードランナー2049」の公式ポスター
待ちに待った『ブレードランナー』の続編、『ブレードランナー2049』を観てきた。
これから観る予定の方もおられると思うので、出来るだけネタバレしないように感想を書き綴りたいと思う。
「ブレードランナー2049」の一場面
1982年に公開された1作目の『ブレードランナー』は僕が高1の時、今は税理士となった中学時代の同級生O君と2人で観に行った。
こちらは1982年に公開された1作目の「ブレードランナー」
主演は『スター・ウォーズ』や『レイダース』のハリソン・フォードで、当時はやや陰りが見えていたものの、まだまだブームの残り火があったSFモノ。これは観ないわけにはいかない…と、文字通りを膨らませて映画館へ!
…が、しかし、思ってたのと違う。派手なドンパチは無いし、ハリソン・フォードはあんまり強くないし。想像と全く違う内容に唖然。おまけに「意識低い系」の僕達にとって、あまりにも難解なストーリーで、???となった状態で映画館を後にしたのでありました。
「ブレードランナー」で有名な「強力ワカモト」のビルボード。
それでも、シドミードのデザインする都市やメカ、ヴァンゲリスの音楽の醸し出す圧倒的な世界観に魅了されて、「なんだか物凄い映画」を観た気分ではあった。
シド・ミードのデザイン画
その後、時間をかけて「ブレードランナー」の指し示す真意を自分なりに解釈できたのではないか、と思っている(自信なし)。
そして今回の続編。果たして「意識低い系」の僕に理解出来るのだろうか…と、不安一杯で映画館に足を運んだのでありました。
果たして、そんな心配は徒労に終わり、存分に『ブレードランナー』の世界に浸る事が出来たのでありました。
ネットのレビューを読んでみると賛否両論。賛はともかく、否の方の理由は今時のハリウッド映画とは違うスローなテンポと、起伏の緩いストーリー。
確かに2時間23分という尺は長いのかもしれない。1時間30分程度の尺でサクサク進む、マーケティングを基にした現在のハリウッド映画も好きではあるのだけど、話について行けないまま次のシークエンスに展開してしまい、置いてけぼりにされることも良くある。
それを思うと、この映画のように観る側に考える余白を与えながら展開する、ややスローに進行する映画が逆に新鮮に思えたのでした。