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執筆者の写真S.Ninomiya

何色?エッフェル塔


実際に訪れると、写真で見るよりも遥かに素晴らしい建築があります。エッフェル塔もそんな建築の一つ。


エッフェル塔といえばパリでも有数の、いや、世界でも有数の観光スポット。観光スポットの場合、実際はがっかりスポットである場合も少なからずあるのですが、エッフェル塔は例外。写真で見るよりも遥かに素晴らしい。


遠景でみるシルエットも美しいし、近寄ると見えてくるディテールも繊細で、みていて全く興味が尽きない。


エレベーターも垂直に上昇するタイプではなく、斜めに立つ柱(?)の内部を昇降する斜向エレベーターが採用されていて、美しいシルエットを維持する事に貢献している。斜向エレベーターは今でもこそたまに見かけますが、エッフェル塔がオープンした1889年当時はかなり珍しかったのではないでしょうか。(画像は「博覧会 現代技術の展示場」より転載)

ところで、そんなエッフェル塔で最も興味深く関心したのが『配色』。それまでなんとなく茶色とか金色とかを想像していたのですが、実際に見るとなんとも言えない微妙な色合い。日本語でいうと『黄土色』という事になるのですが、ドンピシャの『黄土色」ではなく、もっと上品で、主張せず、そしてエレガント。石造りでベージュ色の建築が多いパリの街並みに馴染む配色なのだと思います。


一見、一色のように見えますが、実は3色に分けて塗装されていて、土台の部分が一番暗い色で、上に行くにつれて明るくなっている。塗装は鉄の腐食を防ぐために、7年に一度、60トンも塗料を使った塗り直しが行われているそうです。

そして、この色が最も効果を発揮するのが夜。3種類の『黄土色』で塗装されたオレンジ色の照明でライトアップされると、美しい金色で光輝くエッフェル塔に変身するのです。




もしパリを訪れる機会があれば、是非エッフェル塔の『色』にも注目して観察してみる事をお薦めします。

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