過日は伝説の工務店の設立90周年のお祝いに出席させて頂く機会を頂きました。その伝説の工務店とは「まこと建設」さん。
工務店というよりは、中堅のゼネコンの方が適切な表現の規模の会社なのですが、なんとなく「まこと建設」さんのイメージは、その気質からゼネコンというよりは工務店の方がしっくりくる。
で、なぜこの「まこと建設」さんが伝説なのか?
多分、関西の建築家で「まこと建設」さんを知らない人はいないのではないでしょうか。なぜなら、これまた伝説の住宅建築、建築家/安藤忠雄さん(以下、尊敬と愛着の念を込めて「安藤さん」)設計の「住吉の長屋」を施工した工務店が「まこと建設」だからなのです。
「住吉の長屋」(1977年)設計:安藤忠雄建築研究所/施工:まこと建設(Wikipediaより引用)
安藤さんといえば、僕たち在阪の建築家にすれば、いや日本の建築家が世界に誇る建築界の世界的大スター、雲の上の存在。そんな安藤さんが、まだ今のように有名になる前に手掛けた住宅建築が「住吉の長屋」(1977年)なのです。
当時、安藤さんは「住吉の長屋」の設計を終えて施工してくれる工務店を探していたのですが、予算も少ないうえに敷地の状況からして難工事が予想された為に、なかなか請け負ってくれる工務店が見つからずに大変困っていたそうです。
そんな状況の中で、安藤さんの情熱に打たれた「まこと建設」さんが施工を引き受けてくれ、様々な困難を乗り越えて「住吉の長屋」を完成させた....という逸話があります。
この「住吉の長屋」で安藤さんの絶対的な信頼を受けた「まこと建設」さん、その後、安藤さんの自社ビルの施工は勿論、中小規模の仕事は殆ど「まこと建設」さんに依頼するという関係が続いています。
だから、特に在阪の建築家は一度は依頼したいと思っている工務店であり、伝説の工務店なわけです。
リーガロイヤルホテル大阪で催された式典の様子。1000人を超える沢山の関係者の方々が来場されていました。
そんな「まこと建設」さんは、いまや関西だけではなく関東方面でも沢山の仕事をかかえ、ますますその仕事の幅を広げておられています。
最後になりましたが、あらためて90周年おめでとうございます。