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執筆者の写真S.Ninomiya

高気密住宅の疑問


先日、とあるフランチャイズ住宅メーカーの勉強会に参加する機会がありました。そのフランチャイズは様々な事をウリにしているのですが、「高気密」もそのウリの中の一つ。

因みに2020年に省エネ基準が義務化される事もあり、今後、今以上に省エネ関連をウリにした住宅の宣伝が盛んになされる事になります。

「高気密」と「高断熱」はセットのように語られる事が多いのですが、そもそもこの二つは全くの別物。書いてあるがごとく「高気密」は「気密性能が高い」という事で、「高断熱」は「断熱性能が高い」という事です。

常々、後者の「高断熱」に関しては全く異論がないのですが、前者の「高気密」に関しては疑心暗鬼な僕としては、興味津々に講師の先生のお話に耳を傾けていたわけです。因みにこの先生は工務店の社長さんで数々の施工実績があり、その経験を生かしてこのフランチャイズの開発に関わっているという方。

因みに何故僕が「高気密」に疑心暗鬼かというと、「高気密」な住宅というのはいわば魔法瓶のような住まいであり、そんな息苦しい住まいが果たして生き物である人間にとって良好な住まいといえるのだろうか…と思うからです。

勿論、まったく気密性の無い住まいは考え物ですが、何事もほどほどが重要。ある程度の気密性が確保していれば良いのであって、「高断熱」は過剰で不要なのではないか?と疑問を持っているわけです。


で、興味津々で先生のお話を聞いていると、過去にこんな事があったと事例を用いての説明が。

先生曰く

「以前に『高気密』『高断熱』住宅で施工させて頂いた方から『結露して大変』とクレームの電話が。慌てて駆けつけると換気扇が止まっている。換気扇を回さないと結露しますよとアドヴァイスして一件落着。多いんですよね、こういう使い方を間違って引き起こされるクレーム(笑)」。

つまり、「高気密」な住宅は常に換気扇を回しておかないと結露するのだそうです。結露を防ぐ為には、換気扇を回して内部の空気と外気の空気を交換しなければならないそうです。せっかくの高い気密性を常に放棄しなければ結露は防げない、と…ふ~ん、そうなんですね~…知ってましたけどね。

知ってましたけど面と向かって言いきられると不思議なもので、矛盾している事でも説得力があり正論のように聞こえてくるから不思議です。

ちょっとだけですが「高気密」の必要性に関しての疑問が解けたような気がしました。

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