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  • 執筆者の写真S.Ninomiya

たかがキッチンされどキッチン


住まいに欠かせない要素の一つにキッチンがあります。特殊なケースを除き、必ずあるのではないでしょうか。また、設計する過程でも、その選定過程において最も難航するのがこのキッチンでもあります。 難航する理由は様々。例えば、I型やL型、壁付けやアイランドなど、どのようなレイアウトにするのかに始まり、食洗器の有無、容量、ガスかIHか、水栓金物。収納量、カウンターや扉などの仕上げ等々、悩みどころは満載。そして、最も悩ましいのはそのコストです。 キッチンのコストは様々で、安いモノであえば数十万円台の安いものから、数百万のもの、中には数千万もするような超高級キッチンもあります。共通する機能は「水が出て火が出て煙を吸う」という事になるのですが、それらや、それら以外の性能や機能、デザインや素材など、そのコストの幅を左右する要因も様々。 勿論、「欲しい」と思うモノほど高根に設定されているのは、キッチンに限らず洋服や食品などでも同様。でも、それにしても高い。普通に車一台分替えるお値段...なんでこんなに高いの?と思うわけです。 では、なんでこんなに高くなってしますのか?...勿論理由があります。 キッチン屋さんって、ショールームを構えて様々なキッチンを展示するというケースがほとんど。これは購入する側の「様々なキッチンを見てみたい」という思いや「実際に触ったり使ってみて確認したい」という思いを反映した結果。しかし、継続的にショールームを構える為の家賃や、常駐スタッフの人件費など、固定経費が必要。 次に商品の置いていないショールームはあり得ないので、購入者のいない「展示用」のキッチンを用意するための費用。しかも複数台分。 また、どんなキッチンにするかを決める為の設計スタッフの人件費。オーダーキッチンに限らず、既製品のキッチンでも使用する機器の選定や面材の選定などは幾つか選択肢が用意されているケースが多いので、それらを購入者の要望を基に調整する人が必要なんですね。 それから、キッチンは「買ってきてポンと置く」モノではなく、給排水や換気、電気設備など建築側との連携も必要で、それらを建築現場と綿密に調整打ち合わせする必要もあるし、実際に据え付ける作業も簡単ではなく数日を要する作業となります。 以上の要素が全部キッチンのコストに反映され、更にそこに利益や各種税金が加算されるので、どうしても高くなってしまうわけですが、むしろ仕方ない部分なのかもしれませんね。

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