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  • 執筆者の写真S.Ninomiya

情報源。。。。


今回は「情報源」の信ぴょう性についてのお話。 割と外食の機会が多いのですが、行きつけの店が出来ると、自然と店主や他の常連さん達とも仲良くなります。で、僕が建築関係者だと分かると、建築関係の相談を受ける事もしばしば。 で、返答に困る事もしばしば。 例えば、今住んでいる家は中古を買ったものだけど、どうも具合が悪い。ひょっとしたら欠陥住宅ではないか?とか、キッチンを入れ替えたいと思い見積りをとたら◯◯◯◯円と言われたのだけど、高くないか?...といった調子の質問。 勿論、先方も世間話程度のつもりかもしれないし、こちらも何と無く一般論的な返答は可能なのだけれど、果たして思いついたまま返答して良いものか?...と思いあぐねるのです。 なぜなら、僕自身はその中古住宅をみていないし、ましてや建築のプロセスも知らないので、果たしてそれが欠陥住宅なのかは分かり得ない。与えられた情報は、あくまで住まいてからの一方的な情報でしかない。欠陥とはいえない経年変化によるものかもしれないし、本当に欠陥住宅なのかもしれない。 もし迂闊に、それは欠陥住宅かもしれない...などと言おうものなら、「かもしれない」と言っているにも関わらず、「建築関係者に欠陥住宅だと言われた」と一人歩きしてしまい、冤罪を招く可能性も十分にある...。 例えば、良く「知り合いの職人さんが言ってた」的なアレですね。その職人さんがどれくらいのスキルか分かりませんが、職人である以上、全体を見渡す立ち位置に無い事は確かで、部分だけしか分からない。その部分だけしか分からない人の言葉が「全て」になる瞬間が、まさしくこれにあたります。 勿論、相談を持ちかけられた以上、できるだけ力になりたいし、なんとか適切な返答をしようと試みるのだけど、とにかく情報不足。無責任なコメントは出来ない。だから、返答に困るのです。 よく似た話しに、体調の不具合があります。どこそこが具合悪いのだけれど、何かの病気ではないか?...と医者でもない人に相談するアレです。良識ある人なら「ちゃんとお医者さんで診てもらった方が良い」と勧めるでしょうが、不用意に病名を推測する人も多いのではないでしょうか。お医者さんでもないのに...。 もしお医者さんが相談される立場なら「明日、保険証を持ってウチの病院に来ない」というはずです。なぜなら、例えお医者さんといえども、ちゃんと診断せずに病名を推測する事は出来ないから。ケチで言ってるわけではないのです。 因みに僕がその手の健康相談を受けた時は「あ、それ、癌ですよ」と返答してます...。 冗談はさておき、建築に関する相談事も、健康に関する相談事と一緒。聞きかじりの情報だけで判断できる事はたかがしれています。適切な判断をするには、それなりのプロセスが必要。そのプロセスがなければ、責任の持てる返答はできません。 色んな情報があり、その情報の入手経路も様々ですが、情報に振り回される事だけは避けたいものです。

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