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  • 執筆者の写真S.Ninomiya

「ローコスト」という事 その2


そもそも「ロ-コスト」とはどういう事なのでしょうか?直訳すると「低価格」とでもなるのでしょうか?兎に角、「普通よりも安い」という事なのだと思います。

但し、ここでいう「普通」とは何ぞやという事を定義付けしようとすると諸説あって収集のつかない事になりそうなので、これはあまり深く考えずに一般論的な「普通」だと捉えて下さい。んで、皆さん一様に「ちょっとでも安い方が良い」と考えた上、「ロ-コストでやってくらはいっ!」となる訳ですね。この気持ちは僕も一消費者であるでのよ~く理解できるところです。 「普通よりも安い」という事は、「普通ではない」から「普通」よりも「安い」わけであります。そして、「普通」では無い「理由」があるからこそ「安い」わけです。その「理由」は様々だと思うのですが、多かれ少なかれ「普通」よりもデメリットが多い事が予想され、でも、それを受け入れる事ができれば「安い」というメリットが得られる。つまり、「ロ-コスト」を希望する方は、その「理由」が何かをキチンと把握する必要があるし、それを受け入れないと「普通よりも安い」という恩恵は受けられない・・・これが「ロ-コスト」の道理だと思うのです。 勿論、「安かろう悪かろう」的な解釈だけが「ロ-コスト」への道ではなく、プランの単純化による合理化や、使用する材料や仕上げの種類を減らす事による人件費の合理化、材料そのものの流通経路の見直しによる中間マ-ジンの縮小など。あるいは思い切った材料の使い方、例えば「十分に機能すると思うのだけれども、『普通』はこういうところでは使わない」という類のものを使用するというコストダウンもあります。更に、全体のコストに見合った設備機器類のセレクト・・・2000万円の予算しかないのに、何百万円もするようなシステムキッチンを選んでしまってはコストバランスが悪いですよね。勿論、その拘り所が何処なのかにも依るし、拘り所には思い切った予算を割り当てても良いと思うのですが、その場合は他を諦める必要があるわけです。 ようは目的意識をしっかりと持って(この場合はロ-コスト)、それを実現する為には何が本当に必要なのかを良く見つめる事、そして「あったら良いなぁ」程度のものは割り切って切り捨てる・・・そういう取捨選択を上手に行えば、「安かろう悪かろう」ではない「ロ-コスト」が実現できると思います。 で、ここまでは正攻法によるコストダウンの方法、言わば「健康なロ-コスト」を前提に話してきました。で、これに対して「不健康なロ-コスト」とも言うべきコストダウンの方法がのですが、「ロ-コスト」というと当たり前のように「不健康なロ-コスト」をお考えの方もおられます。次回は、この「不健康なロ-コスト」についてのお話をしたいと思います。


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