皆さんは「日本らしい街並みとは?」と問われて、いったいどういう街並みを思い浮かべるでしょうか?多くの方は伝統的な日本建築が建ち並ぶ、いわゆる「小京都」と言われるような街並みを思い浮かべるのではないでしょうか?
京都の花見小路。典型的な日本の街並みとはこんな街並みなのではないでしょうか。
確かにそういう街並みは「これぞ日本」という街並みに違いありまえん。でも、なんだか映画のセットのようで現実味が無いような気がして違和感を感じます。
実際の日本の街並みはこんな伝統的な日本建築ではなく、近代的なビルやハウスメーカー主導の○○風の住宅の方が圧倒的に多いからなのか....一体なぜ「小京都」のような街並みに違和感を感じるのでしょうか。
それは多分「電線」の有無。つまり、僕にとって日本らしい街並みとは電線のある街並みなのです。
京都の花見小路も一本道を入るとこんな電柱だらけの街並みに....。
勿論、電柱のある街並みが良いと思っているわけではないのですが、電柱のある街並みをみると「日本らしいなぁ」と思ってしまします。
以下、海外の街並みをみていきましょう。
イタリア/ローマの路地裏。
中国/上海の街角。
フランス/パリの街角。
フランス/パリ郊外の街並み。
イタリア/メストレの街並み。
どうでしょうか、電柱が無いのがお分かり頂けると思います。これらはほんの一例なので、実際には日本の街並みのように電柱の立つ街並みもあるのだと思いますが、日本のそれに比べると遥かにその印象は薄いと思います。
ところで、日本はなぜ電柱が立っているかというと、もちろん電気や電話、その他諸々の送電を行っているからなんですが、では、電柱の無い海外の場合はどうしているかというと、道路の下に埋設しているわけです。
道路の下に埋設すると美観上は非常に良いのですが、埋設する方がコストが高かったり、また、災害時の復旧が遅かったりとデメリットもあります。
自然災害の多い日本の場合、埋設ではなく電柱という選択は理にかなっているのかもしれません。
そう考えると、目障りな電柱もなんだか許せるような気になるし、最近では「日本らしい街並み」と前向きに捉えられるようになって来たのであります。
電柱のある街並みは、実は「日本らしい街並み」なのかもしれません。