東京って街のサイズが大きくなり過ぎて、表通りは高速移動の交通網(車)や巨大資本が占領してしまい、文化の香りは路地裏にその活動の場を確保しているような印象があるのですが、今回それを如実に感じるような発見をしました。
というのは国立新美術館を観終わったあと、東京ミッドタウンの進捗状況を確認しようとお節介な外部現場監理員として旧防衛庁跡地周辺の路地裏を散策しておりました。そしたらですね、狭い露地に面したツタの絡まる3階建ほどのビルを外人を含んだいろんな人が行ったり来り。
ん?っと思って出入りしている建物の看板を見ると「ISOZAKI ATRIE」の文字。そう、そこは世界的建築家の磯崎新さんの事務所でなのでした。んで、その斜め横には「坂倉事務所」の文字が、これまたル・コルビジェを師とする坂倉準三氏さんが設立した坂倉建築研究所なのでありました。
日本を代表する設計事務所がなんと軒を連ねて2件も、しかも後日分かったのですが、その横にはこれまた世界的な写真家 篠山紀信さんのスタジオがあるというではないですか。あんな向こう三軒両隣みたいなところに、世界的なクリエ-タ-が町内会の回覧板を持ち歩いている状況が存在するなんて・・・つくづく東京は路地裏の文化だと思ったのでありました。