• S.Ninomiya

ザビエル教会の事

先日、帰省した際に「ザビエル教会(鹿児島カテドラルザビエル記念聖堂)」を訪れてみました。


「ザビエル教会」ファサード。


通っていた高校と繁華街の中間地点なので、毎日のようにこの教会の前を通っていたのだけど、今回が初めての訪問。

この石碑も今回初めてまじまじと読みました。


ヨーロッパに行くと、クリスチャンでも無いのに必然的に沢山の教会を訪れる事になります。僕の仕事が建築関係で「建築」に興味があるという事もありますが、建築関係以外の人も観光コースになっているので多くの人達が訪れる事になります。


ヴァチカンのサン・ピエトロ寺院、ミラノやフィレンツェ の大聖堂、パリのノートルダム寺院、バルセロナのサグラダファミリアなと、有名どころの教会は殆どが観光地化していて、連日多くの訪問者を受け入れています。


教会建築は、宗教に関係無くそれだけ魅力的だという証でしょう。


さてこのザビエル教会、現在の教会はザビエル渡航450年記念聖堂のコンペによって1999年に竣工。設計は坂倉建築研究所東京事務所。新しい建築です。


大聖堂に入るといきなりの光の洪水に圧倒されます。



教会建築というと、古くは識字率の低い時代に神のストーリーと教えを伝える為に、多くの彫刻や絵画で飾られている事が多く、ルネサンスの時代には名作も沢山残されています。


ザビエル教会は、聖堂を取り囲む二階部分の壁の全体が光の壁とされ、各面に青や赤、黄色やオレンジの色ガラスを大胆に配し、また、その内部側に大振りのパンチングメタルでスクリーンをかける事により光を柔らかく抑制。




色ガラスによって変質した様々な光が聖堂内部に充満し、ブレンドされた光が神秘的なイメージを与える演出となっていて、彫刻や絵画は一切無し。





この充満する様々な光の体験は、サグラダファミリアでみた光とも相通ずるものを感じたのですが、太陽光をステンドグラスにより変質させ、神秘的な光で聖堂内を満たすという手法は、実は教会建築においては古くからあり、ノートルダム寺院のバラ窓などはその典型。



パリ、ノートルダム大聖堂の薔薇窓。


バルセロナ、サグラダファミリアのステンドグラスを通して入光する神秘的な光。


このザビエル教会で特筆すべきは、入光する光が「窓」からではなく、壁全体から入光しているようにデザインされている事と、それを実現している現代の技術の調和だと思いました。



圧倒的な光に満たされた聖堂内部の階段室。


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