「KOKUEIKAN-Project」は2006年に行われたオープン形式のコンペティションへの応募案です。地域に親しまれていた老朽化の激しい映画館を取り壊し、周辺地域の活性化を目指し、且つ革新的なアイデアを含んだ提案が求められました。
この建築における我々の提案は、建築によって環境負荷を低減する事を課題としました。この建築のようなビルディングタイプにおける問題は、その空調設備が引き起こすヒ-トアイランド現象にある事に着目し、この現象の低減化を実践できないかと考えました。建築は雨水を貯水した水盤をベースに、ガラスに覆われたコンクリートの箱が、再利用且つ、熱伝導率の高いアルミ製のシールドで覆われているという単純な構成です。シールドは裸体のままでは弱い建築を様々な環境から保護すると同時に、太陽光により熱されたシールドの影響で水盤の水が常温より高い温度となり、気化熱で発生する気流=風により建築本体の室温が上昇するのを低減化、それにより空調設備への負荷が軽減、結果的に地球温暖化促進の抑制に繋がるのではないかと考えました。ハイテクではなく太陽光が生む温度差による気流の発生を活用したローテクなシステムです。このシステムの提案により、人類が自然環境に与える負荷の改善策として機能する事を期待しています。